カテーテルなんて怖くない!

~不安に寄り添う、ひとつの声~

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迷いと決断

迷いと決断

診断を受けたものの、正直、いま自分がどんな状態にあるのか、実感がわきませんでした。
ただ、母(元・看護師)は「頭にいつまでも爆弾抱えて生活しないの!早く手術をしなさい」と即断型。
父はいつも通り、私の意思を尊重し多くを語らない。

「脳動脈瘤って言われた」と軽い気持ちで友人にLINEすると…すぐに電話がかかってきました。
こんなに心配されるとは思わず、ありがたくもあり、私は思っていたよりも、ずっと深刻な病名を告げられたのかもしれない…と、急に現実が押し寄せてきたように感じました。

ネットで「脳動脈瘤」を検索すると、不安をあおるような情報が目に入ってきます。
毎年の健康診断でさえ、採血ひとつにビビりまくっていた私が、脳血管の手術なんて耐えられるのだろうか——。

それでも、どこかで「受けたほうがいい」と感じていました。
そんな“なんとなく”を頼りに、先生に入院の相談を始め、いくつかのパターンを提示し、最適な時期を一緒に考えていくことにしました。

検査入院前の検査

手術の前に…というより検査入院の前にいくつもの検査が待っていました。
本番の手術だけでなく、検査入院もカテーテルで行われるので、肺活量、採血、MRI…。

「検査入院の前にこんなに多くの検査をするの?」と驚きました。
「私は思っている以上に重大な病気と向き合わないといけないのかも。脳動脈瘤って何?カテーテルって何?」と恐怖心がチラホラ顔を出したりもしました。

しかしこれは自分の体としっかり向き合うための“通過儀礼”のような時間。
1つ1つの検査が、これから向き合う現実を少しずつ実感させてくれました。

決断

49歳の春。
ある日突然「脳動脈瘤」と診断され、様々な検査を受け、カテーテル検査の日、そして手術の日が決まりました。
正直、手術の日が決まったときは、「本当にこれでよかったのかな」と何度も思いました。怖さが消えることはありませんでした。

でも、決めたからには前を向こう。
そう思って日常生活を送りました。